大雪のときの心配ごとが停電。
停電が起こると暖房機器をはじめとした電気製品が使えなくなり、最悪の場合は命に関わる可能性も。
燃料を使う石油ファンヒーターやガスファンヒーターも、電気がなければ動きません。
そんな時に役立つのがポータブル電源。
きちんと充電しておくことが前提ですが、絶対に必要な電化製品が使えるのです。
でもどれを買えばいいのかわからない?
この記事では、停電の際に役立つポータブル電源を紹介していきます。
・暖房をある程度稼働させられる2,000Wh以上の機種を推奨
・EPS(無停電装置)があればベスト
冬の停電で必要なスペックは
「ポータブル電源」と一口に言っても、種類がたくさんあって選べない。
選び方は、以下の流れとなります。
・使用したい家電の消費電力を調べる
・ポータブル電源のスペックを確認
・欲しい機能/出力端子を確認
ここからは、スペックにフォーカスを当てて、選び方を紹介していきます。
家電の消費電力を確認しよう
どの機種がいいのかを選ぶ前に、電気製品の機器ごとの消費電力を見ていきましょう。
代表的な暖房器具と、使う頻度の高い電気製品をピックアップしました。
家電 | 消費電力 |
---|---|
エアコン(暖房) | 575W |
オイルヒーター | 500W |
石油ファンヒーター | 190W |
ガスファンヒーター(15畳用) | 20W |
こたつ | 300W |
ホットカーペット(2畳) | 500W |
電気毛布 | 50W |
テレビ(43インチ液晶) | 120W |
パソコン(MacBook Air) | 50Wh(回) |
スマートフォン(iPhone13Pro) | 11.5Wh(回) |
想像の通りですが、以下のような図式となります。
消費電力の傾向
広い空間を暖める>狭い範囲を暖める
電気で暖める>電気は補助的な役割
災害時のリスク管理という観点で考えると、電気で暖める暖房器具のみ持っているのは大きなリスク。
ポータブル電源で長く使える、灯油やガスを燃料とする暖房器具を準備しましょう。
ポータブル電源のスペック確認法
ポータブル電源のスペックは、以下のように確認できます。
・容量
1,000Whなど、”Wh”という単位で表示されます。
例えば1,000Whだと、1,000Wの機器が1時間使えるということになります。
容量(Wh)を、使いたい電気製品の消費電力(W)で割ると、稼働時間がわかります。
・最大出力
瞬間的に出力できる電力となります。
例えば、エアコンだと起動時は大電力が必要ですが、温度が安定すれば消費電力は減ります。
起動時だけ大電力を使う機器であれば、最大出力が合っていれば問題ないでしょう。
・定格出力
安定的に出力できる電力となります。
例えば、先に挙げたホットカーペット(500W)は、400Wの機種では作動しません。
500W以上の機種を選ぶ必要があります。
基本的には、定格出力に合わせたポータブル電源を選びましょう。
停電時に役立つEPS機能
パススルー充電状態でコンセントからの電力供給が停止した場合、即座に自動でポータブル電源からの電力供給に切り替わるのがEPS機能です。
絶対電気を途絶えさせてはいけないサーバーなどで使う機能ですが、家庭用としても冷蔵庫につなげておけば安心です。
特に夏だと、いきなりの停電で中のものがダメになる可能性があるので、この機能があると安心です。
超大容量3,000Wh以上クラス〜圧倒的安心感〜
各社のフラッグシップモデルが揃う3,000Wh以上クラス。
このクラスであると、停電対策という目的での使用が多いので、機能が充実しています。
補助バッテリーへの接続や発電機との接続が可能な機種があり、用途によって選ぶことができます。
家電ごとの消費電力と稼働時間
3,000Whのポータブル電源での稼働時間を計算しました。
特に暖房は温度設定で消費電力が異なるのと、ポータブル電源は残容量0%まで使うと傷むので、あくまでも目安です。
家電 | 稼働可能時間(時間) |
---|---|
エアコン(暖房) | 5.2 |
オイルヒーター | 6.0 |
石油ファンヒーター | 15.8 |
ガスファンヒーター(15畳用) | 150.0 |
こたつ | 10.0 |
ホットカーペット(2畳) | 6.0 |
電気毛布 | 60.0 |
テレビ(43インチ液晶) | 25.0 |
パソコン(MacBook Air) | 60.0(回) |
スマートフォン(iPhone13Pro) | 260.9(回) |
3,000Whあると、エアコンやオイルヒーターなど空間を暖める機器もそれなりに動きます。
そして、石油やガスを使う暖房器具や、電気毛布などであれば、かなりの長時間使えます。
おすすめ機種3選
このクラスで注目したいのは、容量と拡張性。
購入するときは十分だと考えた容量が、実際に使ってみたら不足しているというのはよくある失敗です。
そのため、拡張性がある機種を強くお勧めします。
EcoFlow DELTA Pro
EcoFlowの最上位機種です。
圧倒的な大容量と拡張性が特徴。
2台のエクストラバッテリーを接続すれば10,800Whと、エアコンが18時間以上稼働する容量になります。
また、発電機を接続できるのがユニークな点で、接続をしておけば勝手に発電機に切り替わります。
まさに、災害時の備えとして安心な機能と言えるでしょう。
容量 | 3,600Wh (補助バッテリーで最大10,800Wh) |
最大出力 | 6,000W |
定格出力 | 3,000W |
EPS機能 | あり |
拡張性 | 補助バッテリー/発電機 |
定価 | ¥440,000 |
BLUETTI EP500
EP500は業界最大容量のポータブル電源。
家庭用蓄電池に特化しているので、大型で重量級ですが、キャスター付きで移動は意外と楽です。
エアコンだと8時間以上稼働しますし、防災の備えとしてはかなり安心できます。
公式で購入するとソーラーパネルなどのプレゼントがあるキャンペーンが時々あるので、要チェックです。
容量 | 5,100Wh (2台接続で最大10,200Wh) |
最大出力 | 4,800W |
定格出力 | 2,000W |
EPS機能 | あり |
拡張性 | 2台接続可能 |
定価 | ¥675,800 |
2,000Whクラス〜災害対策とキャンプのベストバランス〜
3,000Whクラスのモデルは、家庭用蓄電池とは使えますがキャンプなどの汎用性に欠けるという欠点があります。
この、2,000Whクラスであれば、重量も20kg程度からとなっており、持ち運びもギリギリ可能。
それでいて、電気製品の稼働時間もそこそこ確保されているので、ベストの選択と言えます。
家電 | 稼働可能時間(時間) |
---|---|
エアコン(暖房) | 3.5 |
オイルヒーター | 4.0 |
石油ファンヒーター | 10.5 |
ガスファンヒーター(15畳用) | 100.0 |
こたつ | 6.7 |
ホットカーペット(2畳) | 4.0 |
電気毛布 | 40.0 |
テレビ(43インチ液晶) | 16.7 |
パソコン(MacBook Air) | 40.0(回) |
スマートフォン(iPhone13Pro) | 173.9(回) |
家電については、エアコンやオイルヒーターこそ短時間となります。
しかし、燃料を使うファンヒーターは長時間稼働できますし、暖房以外の家電には十分すぎるほどの容量になります。
このクラスの機種を持っておいて、普段はアウトドアに活用し、災害等のいざという時の備えとするのが一番いい使い方でしょう。
おすすめ機種3選
このクラスは容量は横並び。拡張性はあった方が嬉しいですね。
また、アウトドアで使用するのであれば、重量も大事です。意外と差があるんです。
BLUETTI AC200MAX
BLUETTI AC200MAXの特徴は、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用していること。
耐久性が高く使用可能回数が多い種類となり、同じクラスでは、Ankerしか採用していません。
(JackeryとEcoFlowは三元系リチウムイオンを採用)
AC200MAXは拡張バッテリーが2種類あり、用途によって自在に容量を選べるのも美点です。
公式サイトはセールの頻度が高いので、他社よりお得に買えるチャンスが多いのも魅力。
容量 | 2,048Wh (拡張バッテリー2台接続で最大8,192Wh) |
最大出力 | 4,800W |
定格出力 | 2,200W |
EPS機能 | なし |
拡張性 | 拡張バッテリー2台接続可能 |
定価 | ¥249,880 |
EcoFlow DELTA Max2000
AC200MAXと悩みましたが、微差の2位です。
こちらはEPS機能があるので、「絶対に止められない機器」があるなら迷わずこっち。
最近は割引が少ないので、値段ならBLUETTIに軍配が上がります。
容量 | 2,016Wh (拡張バッテリー2台接続で最大6,048Wh) |
最大出力 | 2,400W |
定格出力 | 2,000W |
EPS機能 | あり |
拡張性 | 拡張バッテリー2台接続可能 |
定価 | ¥242,000 |
Jackery 2000 Pro
デザイン性と、重量で選ぶならJackery 2000 Pro。
アウトドアに使うならこの機種が一番。
映える外観と19.5kgというクラス最軽量で、持ち運びやすい取っ手付きです。
難点は、拡張性。Jackeryは補助バッテリーの設定がなく、拡張性がありません。
また、円安の時期に発売されたからか、価格は上記2機種より高いです。
ただ、セールの際は対象機種となりますので、20%以上割引されているタイミングで買いましょう。
容量 | 2,160Wh |
最大出力 | 4,400W |
定格出力 | 2,200W |
EPS機能 | なし |
拡張性 | なし |
定価 | ¥285,000 |
1000Whクラス
後日更新
700Whクラス
後日更新
400Whクラス
後日更新
ホームパネル付きで家中に電気を供給
後日更新
お得な買い方〜セール情報入手方法〜
ポータブル電源は高額商品ですから、少しでもお得に買いたいですよね?
そんなあなたのための情報ももちろん準備しています。
Jackery/EcoFlow/BLUETTIの最新価格を毎日調査。
一番安いところで買いましょう。
まとめ
ポータブル電源での停電対策を紹介してきました。
暖房を稼働させたいなら2,000Wh以上の大容量の機種を特にお勧めします。
ただ、緊急時の通信手段や情報収集であれば、低容量で割り切るのも手。
あなたの使用目的と予算に合った、最適なポータブル電源を選んでください。
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